地域づくり 5月26日記事

5月4日、再び大槌町(おおつちちょう)です。
先日、同じ職場にいる臨時職員Sさんに
写真数枚を送り届けてくれた団体が運営する
アンテナショップを訪ねてみました。
参照 震災4年



これは、大槌町内の商業施設の中にあるお店で、
仮設住宅に住む高齢者らの生きがいづくりのため、
マスコットや小物などを作り、販売するという活動などを、
写真返還事業などとあわせて行っているのです。

ショップには色々な手作りの小物などが置かれており、
ひときわ目を引いたのが、このかわいいマスコット
大槌にちなんで「おおちゃん」「こづちちゃん」ですが、
手にとって拝見すると
「第○仮設 ○○(お名前)」と小さな札が付いており、
お母さんたちの手作りであることが感じられます。



さて、写真返還事業について伺ったところ、
GW期間中、別会場で持ち主探しをしているということで、
整地された何もない市街地を横目に会場に行きます。

先日、アルバムの数片が手元に戻った
同じ職場にいる臨時職員Sさんの喜びの声を
僭越ながら、NPOのスタッフさんに伝えます。

「それは良かったです。」

笑顔でそう応えてくれたスタッフさんの顔には
やや曇りが見受けられます。

もう少し話を伺うと、現実は厳しいことを思い知らされます。

ひとつは、「喜ぶ人ばかりではない」ということ。
良かれと思っての活動が裏目に出るケースが
少なからずあるというのです。
「処分してくれ」という依頼もあるのだそうです。

また、倉庫にいっぱいになった写真は、
今年度をもって返還事業が終了するとともに
町役場に引き取られる予定であり、
町も保管場所不足から、
廃棄処分になるだろうとのことでした。

やりきれない気持ちを残しながらも
町の商業施設内の遊具で、
元気に遊びまわる現地の子どもたちの姿と
手の中にあるマスコットたちの微笑みが
とても印象に残る1日でした。

大槌編 〜完〜
皆さまのご意見やご感想をお待ちしております。

一部の写真はクリックすると大きな写真を見ることができます


「岩手」のページへ

Copyright (C) 2005-2015 しりべしのちいさな家マスター.All Lights Reserved.