震災4年 5月6日記事

わたしの職場の隣席にいる臨時職員Sさんさんは
震災で甚大な被害となった大槌町(おおつちちょう)の出身です。
彼女の両親も震災当日は大槌町在住でした。

4月下旬、普段から快活な彼女が、ひときわ目を輝かせ、
地元新聞をわたしに見せます。
そこには、ほのぼのとした家族写真などが数枚あり、
その中の1枚を指さしながら
津波で流された写真が見つかったと言うのです。

これは、大槌町で高齢者の生きがいづくりなど、
地域づくり事業を行うNPO団体が、
写真返還事業を行っており、
地元紙の協力で写真の持ち主を探すというものでした。

Sさん「すべて(津波に)流されたと思っていたので、
4年も経って見つかるなんて、涙が出るほどうれしい。」


それから5日後、写真を見せていただきました。
封筒の中にアルバムが数ページ分、
写真が十数枚ありました。

その中には、Sさん本人をはじめ家族の写真があり、
また、行方不明となった叔父のものもあって、
Sさんにとっては、震災から4年が経過しての
思いがけない朗報だったようです。


左:Sさん 右:Sさんの祖母(震災前に他界)

津波は思い出までも容赦なく壊したのです。

写真をクリックすると大きな写真を見ることができます


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