出航予定時間を大幅に超過し
午前1時に小樽港を出航したフェリーは
大きな揺れもなく進んでいきます
20時間以上になる船旅では
フェリー側も映画やカラオケ、大浴場など
時間を使う方法を提供してくれるのですが
閉鎖空間での微妙な揺れが
カラダの平衡感覚を狂わせ
船酔いと言うべきか微妙な不調に陥っていきます
これは、寝るに限る
午前1時の小樽出航後
迂回を繰り返して到着したという達成感に似た高揚と
旅立ちの興奮から冷めた午前3時ころに就寝し
目がさめたのは午前10時
起き上がろうとすると
すでに平衡感覚は狂っていてフラフラとし
そのまま、眠りにつきます
次の目ざめは午後2時
さすがに寝過ぎによってアタマも痛くなり
船室からオープンスペースに移動し写真を撮るものの
周囲には果てしない大海原が広がるだけで島影もなく

携帯電話も出航後ずっと圏外
読み物は、数行読んだだけで船酔いに突入・・・
結局、20分ほどで船室に戻ることになり
また眠りにつきます
午後6時にこの日初めての食事と入浴をした以外は
ほとんどベッドに横たわっていたため
合計16時間は寝ていたのです
寝てばかりですので、旅の計画のポイントを説明します
@みかん〜収穫して食べることができるならさらに幸せ
A九州で初顔合わせとなる3名との時間
B苦い思い出のある長崎グラバー園の2度目の訪問
C因縁の「女ひとり」京都大原三千院
D魅力にとりつかれた京都広隆寺の2度目の訪問
この5つのポイントを基本にして計画したのです
特に「みかん」については
りんごやさくらんぼなどの果樹の写真を撮る私にとって
みかんが樹にぶら下がっている光景は
北海道でまず見ることはなく、あこがれなのです
さて、午後9時30分、船は出港の遅れをほぼ帳消しにし
若干の遅れで京都府舞鶴に到着しました
そこから約400キロ
広島まで西進しなければなりませんが
16時間の閉鎖空間での伏臥からの脱出や
これからの旅への期待から
広島までの5時間はさほど辛いものではありません
あら・・・

出迎えてくれた真夜中の広島原爆ドームです |