5.山奥にある食堂〜祝・世界遺産登録 7月15日記事

釜石市内から車で30分ほどの山奥、
世界遺産に登録された橋野高炉跡への道中に
四百人余りが暮らす橋野町の集落があり、
集落を迂回する県道から集落の中に入ると、
昭和の風情が漂う世界となるのです。



しっとりとした街路の中に一目でわかる「橋野食堂」はあり、
ここもまた昭和のたたずまいで、
十人程度が座れる店内のありとあらゆる調度品が、
これまた昭和チックなのであります。

7月7日、注文はやはりラーメンです。
こちらの食堂をはじめとして提供される釜石ラーメンは、
スープは煮干し出汁、麺は極細黄色のちぢれ麺で、
大変特徴のあるラーメンです。



まずスープから。とてもきれいな懐かしのしょう油味です。
札幌ラーメン特有の動物脂ギトギト+太ちぢれ麺とは正反対の
とても「きれい」で上品な味なのです。
麺は極細なのですが、のびた感じもなく歯ごたえしっかりです。

長年、静かにこつこつと食堂を営んできたのか、
世界遺産効果で来店客が増えたそうですが、
特にうれしそうな様子もなく、
「世界遺産ですか。見てもさほど感動しませんよ。」と
大変正直な感想に、当地の人々の純朴さを感じるのです。


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