22.野田のホタテ 2月18日記事

 陸奥の 野田の菅ごも かた敷きて
  仮寝さびしき 十府の浦風

 (みちのくの のだのすがごも かたしきて
   かりねさびしき とふのうらかぜ)

これは野田村の十府ヶ浦海岸を題材にした平安後期の短歌です。
小豆色の砂上に、野田の名産品だった菅や葦のむしろを敷いて、
冷たい潮風を浴びながら休憩する情景が浮かばれます。



リアス式海岸と海岸段丘の険しい海岸線が続く三陸海岸の中で、
十府ヶ浦はゆるやかな弓状の小豆色をした砂の海岸に
津波で消失したアカマツの松原を後背地とした美しい海岸でした。



その十府ヶ浦の北端に野田港はあり、
新鮮なホタテが食べられるお祭りが開催されていました。



寒さに耐えながら多くの人々が行列に並んでいます。
値段もそれなりで安さを感じなかったことから、
とても美味しいホタテに違いないと期待が膨らみます。

さっそく貝柱をワサビしょうゆで丸ごといただきます。
弾力があり、歯応えがしっかりとしていて、
甘味いっぱいの貝柱でした。
その他の部位も炊き込みご飯にしていただきました。



価格の点で優位なオホーツク産のホタテも美味しいのですが、
野田のホタテも負けていません。
また、道の駅等で販売されているホタテドレッシングは
観光シーズンには販売制限が行われるほど人気で、
野田村では必ず買って帰るイチオシのドレッシングです。
 


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