最終回.道路事情 3月29日記事

4月下旬、秋田から岩手へ県境を越えようと、
国道を山間部に向かって車を走らせていると、
通行止めに遭ってしまい、延々と道を引き返したことがありました。

事前の通行止めの警告表示を見逃してしまったせいなのですが、
見逃すほど表示の数が少なかったことも原因と推定されるものの、
うかつにも、本州の国道が冬期閉鎖の可能性があることを
念頭に入れていなかったのです。



北海道の国道では、知床横断道で冬期閉鎖がある他は、
異常気象や雪崩、事故などがない限り、2車線以上が確保され、
通行が困難であったという記憶がありません。

また、11月、北海道からのお客さんを観光案内した時、
「大きい道路なのにどこも暗い」と指摘されました。
それは、幹線道路での街路灯の設置がほとんど無いためで、
建設費や維持費の負担を抑えていることが解ります。

これは道路法などに基づき、
建設費と維持費の国と都道府県の負担割合が定められており、
北海道は「開発」の名の下、道路整備をはじめ、
様々な社会基盤整備で優遇されてきた経緯があるのです。

さて、三陸沿岸はリアス式海岸であるため、
海岸沿いに移動するとどうしても時間がかかります。



震災では国道が寸断され、幹線道路として機能しなかったため、
災害に強い交通網の構築が急務となり、
沿岸を縦断するラインと沿岸と内陸を連絡するラインについて
急ピッチで工事が進められているもの、
全線開通には、まだ10年以上を要しそうです。

北海道に住んでいると、
都市間距離が経済的損失を生じさせていると感じるのですが、
岩手では、道幅が狭く、改良の施されていない路線が多く、
都市間距離の長さに加えて、
平均速度の遅さによる移動時間のロスも
経済的損失につながっていることを実感できます。

全県編
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