14.ふるさと納税2 11月4日記事

陸前高田市に寄付をした「お礼」としていただいた
市内で使うことができる地域振興券(商品券)を使うため、
職場の臨時職員(当時)Sさんのおススメで
美人姉妹の経営する仮設の居酒屋に行くのです。



外観は、普通の仮設店舗のたたずまいで、
大きな看板だけがお店であることを示しています。
中に入ると、トイレに向かう際に、仮設の骨組みが見え、
ここが仮設店舗であることを感じさせる以外は、
調度品や飾りの小物などに囲まれ、
「統一感はありませんが・・・」とは言うものの
落ち着いた空間となっています。

陸前高田の地酒「酔仙」(震災後に大船渡市に工場は移転。)を
ノドに通しながら、震災当日のことを伺いました。

地震のあと、近所の人の声で外へ出て、海の方角を見てみると、
津波らしきものが建物を巻き込んでいるのか、
土けむりが上がっており、
姉妹は、命からがら高台へ走り逃げのびたそうです。
避難所での生活を経由し、現在に至るまで4年半、
仮設住宅暮らしが続いているのだそうです。

お店も補助金などを受けながら経営しているとのことで、
仮設の店舗経営について今後の見通しはないとのことでした。

これらは、10年がかりで大規模に平地全体のかさ上げをするなど、
復興への道のりが長期に及んでいる弊害で、
ほかに、陸前高田市内では、最近大型スーパーが開店したものの、
井筒屋さんでは隣接する大船渡市や気仙沼市まで出かけ、
魚介や野菜などを仕入れてくることからも、
新鮮な地元産食材が市内では手に入りづらく、
マチとしての機能がほとんどないことがわかります。



まだまだ復興に届かない陸前高田の夜空からは、
4月に三陸で初めて見たものと同じ満月が
こちらを見下ろしているのでした。

陸前高田編 第4幕/全5幕
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