11.けんか七夕 9月9日記事


山車がぶつかり合いケガ人もたまに出るお祭り

陸前高田市では、新暦7月7日ではなく、
本場仙台や北海道と同様、月遅れの8月7日に七夕がやってきます。
この日、陸前高田市内では、
「うごく七夕まつり」と「けんか七夕まつり」の
2つのイベントが別会場で行われ、
それぞれ多くの見物客らで賑わっていました。

「けんか七夕まつり」は、津波で大きな被害を受けた市内気仙町で、
七夕の飾りを施した2台の山車をぶつけ合うお祭りです。


けんか七夕の会場

周囲には数軒の廃屋が残るだけの平地が会場となっており、
震災で離れ離れになった気仙町の関係者らが
高台の住宅地などから集まるのですが、
山車の引き手が足りないこともあって、
「サポーター」と呼ばれる遠方から集められたボランティアや
沿道の見物客たちも山車から伸びる綱を引いたりして参加しており、
今後も祭りを続けるだけの担い手を確保できるか、
担い手問題が深刻に思われました。

しかし、ぶつかり合う山車の周りの熱気は相当なもので、
どんどん高まる太鼓や笛の音、そしてかけ声。
ぶつかり合う直前の、毎回けが人が出ると言われている緊張感。
ぶつかる瞬間に極まった会場全体のボルテージ
我を忘れ雰囲気に酔うのでした。

その刹那、
「冷たいっ」・・・
数秒後、「酒くさっ」 現実に引き戻されます。
山車のてっぺんの若者の口から吐かれた、
ビールの霧吹きを浴びるのでした。

陸前高田編 第1幕/全5幕
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